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酔って帰った夜に

酩酊の瞼を冷たい夜風が撫でてゆく。足取りは確かだけれど少し眠い。ブーツの靴先がかぽんかぽんと影を踏む音がただ静寂に響いてゆく。
ふと目を上げると坂道の向こうにマンションの明かりが煌めいている。一階、一階、小さな点々を灯している。マンションの通路の明かりというのは何時までついているのだろう。何時まででもついているのだろうか。なるほど都会の夜が明るいはずだと思った。なんだか急に、人々の、暮らし、というものが、たまらなく愛しく思えた。言葉にすると陳腐だけれど、そう思ったのだった。首をぐうと逸らしてみると目の前にきらっきらとオリオン座が現れて、なんだか感動した。この季節はオリオン座を見上げながら帰るのが好きだった。星座はオリオン座しか見分けられないのだけれど。0.1の視力に三つ星が儚げに揺らいでいた。こういう夜を、忘れたくないなと思う。家はもうすぐだ。隣の家は空き家だ。そこだけ前の道路に草がぼうぼう生えて、門の影がずうと中の方へ長く伸びていた。異世界へ通じていそうだ。身震いをして通りすぎると、家の明かりが見えてきた。橙の光が扉を包んで、そこだけ一種特別な空間を作り上げている。異世界ではない。自分の家だ。扉にはきれいなリースがかけられている。鍵もなんなく開くのだった。




べつになんてことないけどたまにはこういうのも良いかなって。こういうのがほんとの日記かもしれない
自分の行動を頭の中で小説風に描写してみる遊びを、たまにします。修行になる気がするけど、たまにでないと気が狂いそうですね。

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